沢野建設工房
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 HOMEゼロへの念想い構造材に集成材は使いません!

集成材の概念。そしてメリット・デメリット

集成材とは、十分に乾燥させた厚み2センチ程度の板を接着剤で数枚貼り合わせた構造材です。柱材や土台によく使われる4寸角なら4〜5枚程度、梁など大きな構造材の場合は10枚以上貼り合わせています。

集成材の大きなメリットは、製材しただけの無垢材と違って反ったり曲がったり収縮したりすることがほとんどないことです。

また、産地や個体差による強度のバラツキが少ないことから、たとえ細い構造材であっても設計強度を確保できるためコストダウンもしやすくなります。建てる側からすれば非常に扱いやすい材料と言えます。

集成材は、およそ100年ほど前に大径材が不足したヨーロッパで開発されたのが最初だそうです。日本の建築用材としては、40〜50年ほど前に和室用の化粧柱として、その後は構造用の柱や梁材としても使われるようになりました。

▲集成材(左)と無垢材(右)

しかし、不安な点がないわけではありません。板材を数枚貼り合わせているということは、常にはがれるリスクもあるからです。集成材がはがれることを「剥離」(はくり)といいますが、以下のような条件があると、それが建築後であっても剥離の可能性が高まるそうです。


 ● 板の乾燥が不十分である。
 ● 接着面が不均一である。
 ● 保管・流通・建築段階で湿気の多い環境に置かれる。


もちろん、このような悪条件があったからといって、すべての集成材が剥離するとは限りませんが、過去には雨漏りや内部結露など湿気が原因ではがれてしまった事例はあるそうです。一年中湿度が極端に高い北陸の気候を考慮すると、家の荷重を支える大切な構造材には可能な限り湿気に強い部材を使った方が安心です。

また、接着剤で板と板を貼り合わせてあるということは、接着剤に含まれる化学物質の量も当然増えることになります。大切なお客様が住む家で体にとって良くないものをむやみに増やすわけにはいきません。

世界において集成材の歴史が100年程度ですが、日本には法隆寺をはじめとして(1300年以上)、築100年以上の木造建築物がいっぱいあります。やはり実績のある無垢材の方が、長期間の安心につながります。

無垢材を用い、木のクセや特長を活かした「適材適所」

無垢材とは、自然の木をそのまま製材した材木のことです。

木を伐採すると、内部に含んでいた水分がどんどん抜けていき、その過程で木は収縮していきます。また、収縮する際には反ったり曲がったりということも出てきます。

それらを無垢材の欠点と捉える向きもあるようですが、単純に木の性質と捉えることの方がむしろ自然ではないでしょうか。

私たちが行っているのは先人たちと同様に、木が曲がるクセや特長などを活かして建物の構造をさらに強くする方向に配置していくことです。これを「適材適所」といいます。
▲強度の必要なところには丸太梁を使用

荷重がかかるところには、昔ながらの丸太を梁として使うことで集成材に頼らなくとも大きな荷重に耐えられるようになります。丸太梁はこのところ急速に普及してきたプレカット工場では加工が困難ですが、木の曲がりや荷重のかかり方なども考慮した上で、熟練した大工の棟梁であればその強度を思う存分に活かし住宅の構造材に使うことができるのです。

天井面に走る丸太梁は、単なる飾りではなく実際に小屋組を支えているものですが、これすらも美しい構造美を生み出してくれて、豊かな芳香をも醸し出してくれるのです。

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