HOMEコラム>コラム 第1回:気候風土と住宅 「無垢材の柱と集成材の柱ではどっちがいいの?」

 

 

 
たちがよく受ける質問の一つがこれです。
   
  無垢材とは木を製材したまま利用することで、木の中心部を残した芯持ち材と取り去った芯去り材があります。
一方、 集成材とは強制乾燥した20〜25mmの厚みの板を接着剤で接合したものです。
木というよりは「木質系の建材」といった方が理解しやすいと思います。
 
  私も最近まで知らなかったのですが、今では木造のハウスメーカーでも無垢材の柱を使用するケースはごく希で、何も言わなければ自動的に集成材の仕様になることが多いようです。データを見ても、材種が同じなら集成材の方が無垢材の約1.3〜1.5倍程度の強度があり、ねじれや反り、収縮など無垢材ではよくある欠点もあまりなく、集成材の方が優れているように思われます。また、そのままでは太さが足りなくて利用できないような細い間伐材を有効利用できるので、エコロジーの面でも貢献しているといえます。
 
  しかし、私たちは柱には1本も集成材を使いません。強度が優れていると言われる集成材ですが、その強度とはあくまで工場出荷状態、つまり新品の場合の強度(初期強度とも言います)での話です。
私たちが重視するのは初期強度ではなく、30年後、50年後、100年後の強度です。

 
  無垢材の強度は伐採時よりも乾燥させた後の方が強く、ヒノキを例にとりますと、伐採されてから200年から300年で強度のピークを迎え、それから緩やかに下降していきます。
法隆寺は 建立されてから1300年以上経っていますが、ようやく伐採時当時の強度まで落ちてきました。

 
  また、集成材に使用される接着剤そのものが人工的な化学物質である以上、将来的に有害な物質が含まれていないとは決して言い切れません。当初、人間には悪 影響がないとされた成分がその後、発ガン性が認められたり環境に対する悪影響の可能性が出てきたりといったことは何ら珍しいことではありません。
シックハ ウスのリスクを少しでも減らすためには、疑わしいものは少しでも減らした方がよいと思います。

 
  言うまでもなく、柱は2階あるいは屋根を支える重要な部材であり、地震の際の衝撃を受け止める強度と柔軟性を数十年以上に渡って維持しなければならないものです。集成材に使用される接着剤の強度や耐用年数は以前に比べると信頼性は増しています。しかし、実際に家の部材として使われてどれだけの耐用年数と安 全性があるのか?
残念ながらその答えは誰も知りません。
大切なお客様の資産となる家で、しかも家の寿命を決定づける柱においてそのような実験をするべきではないと思います。
したがって、高耐久住宅を目指すなら重要な部材ほど実績のあるものを使用する方が理に適っています。

 

 

 
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分野 コラムタイトル
 
第1回
気候風土と住宅 「無垢材の柱と集成材の柱ではどっちがいいの?」
 
第2回
災害・事件など 「備えあれば憂いなし」
 
第3回
気候風土と住宅 「人工乾燥と天然乾燥」
 
第4回
気候風土と住宅 「気候に適した住宅とは?」
 
第5回
注文住宅の設計 「ふつうの家」
 
第6回
建築用語 「あいさつ回り」
 
第7回
建築用語 「坪単価」
 
第8回
住まいのお手入れ 「シロアリ対策」
 
第9回
建築用語 「アフターメンテナンス」
 
第10回
気候風土と住宅 「暖房器具」
 
第11回
建築用語 「プレカットと手加工」
 
第12回
注文住宅の設計 「インターネットの情報収集」
 
第13回
災害・事件など 「悪いのは設計士だけでしょうか?」
 
第14回
建築用語 「地鎮祭」
 
第15回
住まいのお手入れ 「畳にカビが生えて困っています。」
 
第16回
住宅に関わる税金 「相続時精算課税」
 
第17回
気候風土と住宅 「建築中の住宅展」
 
第18回
災害・事件など 「壁の配置とバランス」
 
第19回
住まいのお手入れ 「結露」
 
第20回
建築用語 「Low−eガラス」
 
第21回
住まいのお手入れ 「お風呂の床を乾かしたい。」
 
第22回
注文住宅の設計 「TVをどこに置けばいいの?」
 
第23回
注文住宅の設計 「家作りをどこに依頼するか?」 その1.設計事務所編
 
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